2018-11-01から1ヶ月間の記事一覧
ちょっとだけ恰好つけて、気取ったタイトルをつけてみた。 この文章を書いているのは、午前三時過ぎ。 それに、数時間前までお酒を飲んでいて、やっと良いが冷めてきたというタイミングだ。 どうか深夜とアルコールに免じて許してやって欲しい。 小説や映画…
石原慎太郎『太陽の季節』 平成生まれの人間にとって、石原慎太郎とは都知事である。 石原は、1999年から2012年まで四期に渡り都知事を務めた。 そのため、僕の少年時代に登場する都知事は常に石原慎太郎だった。 物心ついたころからずっとそうだった。 たぶ…
あいみょん『ふたりの世界』 シンガーソングライターのあいみょん。 兵庫県西宮市生まれの23歳。自分と同年代の若い方が素晴らしい活躍をしていることは純粋に凄いと感動する。友人に勧められて聴き始めたのだが、 最初は「あいみょん」というファンシーな名…
今日は、東京大学の学園祭である駒場祭に行ってきました。 駅を出るとそこはもう東大の駒場キャンパス。 いきなり看板が視界に飛び込んでくる。 物凄い混雑で、どの写真にも人がたくさん映り込んでしまったので、こんな写真ぐらいしか載せられない…。 看板に…
冲方丁『一二人の死にたい子どもたち』 今日、紹介するのは実写映画化も決定し注目が集まる、この作品。 『一二人の怒れる男』と『一二人の優しい日本人』という作品がある。 前者は、アメリカの作品で、はじめはテレビドラマとして、その後映画として製作さ…
前々から見たくてたまらなかった『ファンタスティック・ビースト』シリーズの最新作が、本日11月23日に公開された。 公開初日の深夜25時頃、相変わらずの喧騒に包まれる新宿歌舞伎町のど真ん中に位置するTOHOの映画館で、早速見てきました。 今回は、いつも…
志賀晃『スマホを落としただけなのに』 今日、紹介するのは、『スマホを落としただけなのに』という作品。 現在、北川景子さん主演の映画が公開中で、広告を繰り返し見るうちに気づいたら購入していた。 スマホを落としただけなのに (宝島社文庫 『このミス…
世界中の本を全て読むなんて不可能なのだから、当然、読んだことのない作品は無数にある。ただ、読める本には限りがある中で、ジャンルにこだわらずけっこう色んな小説を読むように心がけているにも関わらず、 「え、こんなに人気な作家さんの本を未読だなん…
最近、本当に困っていることがあります。 積読が減りません。 いや、むしろ増えるばかり…。 10月16日に、本屋さん巡りが好きで、 暇な時間は書店で時間を潰すというお話をしました。 arce.hatenablog.com その書店巡りの時の、本を買う基準がどんどん甘くな…
海堂尊『チーム・バチスタの栄光』 未知の世界というと宇宙だとか、深海だとか、はたまたジャングルの奥地だとか… そういうものが思い浮かぶ。 でも、僕たちにとっては「病院」というのもそれらに匹敵するくらい未知の世界だ。 風邪をひいたり、ケガをしたり…
チャット小説やチャットノベルという言葉聞いたことありますか?? 毎日使うLINEの画面を想像してほしい。 スマホを用いて、チャット形式の画面で物語が進んでいく。 それがチャット小説だ。 タップやスクロールで次々に新しいチャットが表示されて、 友人や…
佐藤義典『ドリルを売るなら穴を売れ』 ドリルを買う人が欲しいのは果たしてドリルなのか。 答えは、NO もしかしたら、自宅に様々なドリルを並べて鑑賞するという世にも珍しい趣味の人もいるのかもしれない。 ただ、ドリル購入者の99%以上は、そのドリルで…
中村文則『教団X』 この小説の感想を語るのは非常に難しい作業になる。 読み手の評価も極端になりがちだ。 理由は3つある。 まず、「宗教」という難しい題材だから。 そして、性的な描写があまりにも過激だから。 最後に、あまりに思想的な語りの部分が多い…
「僕のビジネス書なんて、普段の僕の活動の副産物で、僕は普段の活動で食っていけるので、ビジネス書(副産物)の印税なんて1円も要りません」 キングコングの西野亮広さんの新しいビジネス書『新世界』が発売されました。 絵本『えんとつ町のプペル』、ビジ…
「どこでもできる」 これって、本を読むという娯楽の長所の一つだと思う。 場所も取らないし、周りに迷惑をかけることもない。 特別な道具や施設もいらない。 本を一冊持っていらばそれでいい。 自分が本を読みたいと思えば、その瞬間から読書を始められる。…
松崎洋『走れ!T校バスケット部』 いまさらだけど、僕は、本が好き。 小説が好き。 でも、漫画も好きだし、アニメも、ドラマも、映画も好き。 要するに、物語の世界が大好きなんですよね。 フィクションを楽しむなかで、一番好きな媒体が小説ってだけ。 映画…
ブクログというWebサービスを知っていますか?? ブクログでは、オンライン上で、自分の蔵書を管理したり、読んだ本のレビューができる。 そんなブクログのユーザーを中心としたネット上の声をもとに選ばれるのが、ブクログ大賞だ。 ブクログ大賞の公式ペー…
阿川大樹『終電の神様』 帰り道に立ち寄った本屋さんでこの本を目にした。 ちょっとメルヘンチックな表紙に、「終電」と「神様」の文字が躍る。 少し不思議な組み合わせ。 『終電の神様』というタイトルと表紙のイラストに惹かれて試しに購入してみた。 ちな…
うえお久光『紫色のクオリア』 今日は、これまで読書感想文を書いてきた小説の中で、 おそらく最も知名度が低い本を紹介しようと思う。 2009年7月に電撃文庫から刊行されたSFライトノベル。 それが、うえお久光の『紫色のクオリア』。 そもそもライトノベル…
「読後感」という言葉がある。 辞書を引くと、「本などを読んだあとの感想」とあった。 うん…。たしかに…。 何の文句もない。 …それであっている。 だが、一般的にある小説の「読後感」を語るとき、 その言葉が指す意味は、辞書から少しだけ離れているような…
太宰治『晩年』 夏目漱石の『こころ』 森鴎外の『舞姫』 どちらも、国語の教科書の定番だ。 授業で読んだ、という人も多いはず。 「教科書なんて開いたことない!!」なんて言う不真面目な学生ならともかく、 夏目漱石や森鷗外の文章は多くの人が読んだこと…
全国の書店員の声によって選ばられる本屋大賞。 本屋の目線で、その年一番売りたい本を決定する賞。 本屋大賞HPによると、その概要は… 書店員の投票だけで選ばれる賞です。「本屋大賞」は、新刊書の書店(オンライン書店も含みます)で働く書店員の投票で決…
今日は、大学の帰り道に神保町に寄り道してきました。 東大文学部のある本郷キャンパスを出て、本郷三丁目駅から丸の内に乗ったそのとき、 「そうだ神保町に行こう」 と思いついた。 丸の内御茶ノ水駅で電車を降り、 明大通りを10分ほど歩くと三省堂書店神保…
見城徹『読書という荒野』 見城徹のプロフィール ・編集者 ・大学卒業後、廣済堂出版に入社 ・後に、角川書店に入社し、たくさんのベストセラーを手掛けた →森村誠一『人間の証明』、五木寛之『燃える秋』、つかこうへい『蒲田行進曲』等 ・幻冬舎を創業し、…
井上夢人『魔法使いの弟子たち』 井上夢人の『魔法使いの弟子たち』の魅力を語るのに、あまり多くの言葉はいらない。 ただただ面白い。 それがこの本を読んだ僕の正直な感想だ。 感動するとか、学びがあるとか、悩みが解消されるとか、文学的側面でのすばら…
ため込んだ石をつぎ込んで、10連ガチャを回す。 最高レアリティの☆5はなかなか出ない。 もう一度…。 出ない。 ここで諦めたら、これまでに使った石がもったいない。 仕方ない。 〇〇円だけ…。 お!!これは、☆5の演出だ!! …なんで…もう、持っているキャラ……
こだま『夫のちんぽが入らない』 「なあ、何読んでるん?」 友人からの無邪気な質問が飛んでくる。 場所は大学のラウンジ。 周りはけっこう人が多い。 友達同士で談笑する人。 スマホを開いて時間を潰す人。 分厚い学術書と格闘する人。 この空間で声高らか…
心の底から面白いと叫びたくなるような傑作に出会ったとき、 その小説を読んだ記憶を消し去って、 もう一度、まっさらな状態で読み直したい! と思ったことはありませんか。 この先、これ以上の傑作に出会えるのかという不安。 そして、この小説を何度読み返…
伊坂幸太郎『火星に住むつもりかい?』 11月1日の午後。 SNSにどっぷりつかった現代社会の申し子である僕は、 いつも通り、スマホの電源をつけ、青地に白い鳥のアイコンをタップし、画面を指でなぞった。 ルーティンをこなす僕は、友人・知人の他愛ないツイ…
朝井リョウ『何者』 何者 (新潮文庫) 作者: 朝井リョウ 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2015/06/26 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (24件) を見る 『何者』のキーワードは、就職活動とSNS。 5人のそれぞれ個性的な大学生が、就職活動に挑む様子が描…